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M&Aトピックス
- 2023/12/20
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任天堂創業家の資産管理会社、東洋建設へのTOBを取り下げ
任天堂創業家の資産管理会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス」(YFO)は20日、海洋土木大手の東洋建設に対する子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)提案を取り下げると発表した。YFOは東洋建設の賛同を得たうえでTOBを実施する方針だったが、こうした前提条件が充足されることが困難だと判断した。
YFOの撤退により、1年半以上に及んだ両社の攻防戦はひとまず終わりを迎えた。YFOは今後新提案を行うかどうかや、所有する約28%の東洋建設株式の処分方針について、現時点では確定していないとしている。
一方、東洋建設は今月14日、YFOによるTOB提案に反対を決めたと発表した。YFOの提案に買収を反対するのは5月に続き2度目。6月に開かれた東洋建設の定時株主総会ではYFO側が推す9人の取締役候補のうち7人が選任され、取締役会の過半数を占める体制となっていたが、取締役会が全会一致でYFOの提案に反対する異例の展開となっていた。
YFOは東洋建設の賛同を前提として12月下旬をめどにTOBを開始する意向を示していた。