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M&Aトピックス
- 2024/06/14
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キリンホールディングス<2503>、健康食品・化粧品のファンケル<4921>をTOBで子会社化
キリンホールディングスは14日、サプリメントなどの健康食品や化粧品を手がけるファンケルに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付代金は最大2207億円。キリンは2019年、ファンケルに約33%出資して同社を持ち分法適用関連会社としていた。主力のビール市場が伸び悩む中、世界的に成長が続く健康食品分野を強化する。キリンは酒類・飲料、医薬品に続く第3の柱としてヘルスサイエンス領域を育成中で、その要に健康食品を位置付ける。昨年8月にはオーストラリアの健康食品大手ブラックモアを約1690億円で傘下に収めた。
ファンケル株の買付価格は1株につき2690円で、TOB公表前日の終値1884.5円に42.74%のプレミアムを加えた。ファンケルはTOBに賛同し、株主に応募推奨を決めた。TOBが成立すれば、東証プライム市場への上場は廃止となる。
買付予定数は8205万1400株で、下限は所有割合33.82%にあたる4111万7700株に設定した。買付期間は6月17日~7月29日の30営業日。決済の開始日は2024年8月5日。公開買付代理人は野村証券。
キリンは2019年に、ファンケルとの資本・業務提携に伴い、同社創業者で現名誉相談役ファウンダーの池森賢二氏(当時会長)らから約33%の株式を1293億円で取得し、筆頭株主となった。生活習慣病対策のサプリメントや、アンチエイジング関連のスキンケア商品の開発などで連携を進めてきた。
ファンケルは1980年、池森氏が個人創業し、化粧品の通信販売を始めた。1981年にジャパンファインケミカル販売を設立し、1982年に現在のファンケルに社名を変更。1998年に株式を店頭登録し、1999年に東証1部に上場(2022年4月に東証プライム市場に移行)した。