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2024/09/05

伊藤忠商事<8001>とセコム<9735>、航空測量大手のパスコ<9232>をTOBで非公開化

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伊藤忠商事とセコムは5日、セコムの上場子会社で航空測量大手のパスコに対して共同でTOB(株式公開買い付け)を行い、株式を非公開化すると発表した。セコムは現在、パスコ株の71.66%を所有しており、残る株式がTOBの対象。買付代金は87億2945万円。非公開化後のパスコの資本構成はセコム75%、伊藤忠25%とする。伊藤忠はDX(デジタル変革)や宇宙・衛星分野での連携を通じてグループ内の相乗効果を見込む。一方、親会社のセコムは少数株主との構造的な利益相反関係を解消し、機動的な経営施設を実行できる体制を整える。

パスコ株の買付価格は1株につき2140円。TOB公表前日の終値1629円に31.37%のプレミアムを加えた。セコムがすでにパスコ株の3分の2以上を所有しているため、買付予定数の下限は設けていない。買付期間は9月6日~10月22日の30営業日。決済の開始日は10月28日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

セコムは3.34%の株式を追加取得し、所有割合を75%とする。伊藤忠は新設した買収目的会社のISフロンティアパートナーズ(東京都港区)を通じて25%の株式を新規に取得する。

パスコはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、東証スタンダード市場への上場が廃止となる。

パスコは1953年に地図作成に必要な航空写真の撮影などを目的にパシフィック航空測量として発足。1962年にパシフィック航業に社名を変更した後、1983年に現社名に改めた。セコムは1999年に同社の第三者割当増資を引き受けて67%余りの株式を取得し、子会社化とした。

この間、パスコは1962年に東証2部に上場。1974年に測量会社として初めて東証1部に昇格した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。