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M&Aトピックス
- 2023/08/16
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オープンハウスグループ<3288>、三栄建築設計<3228>をTOBで子会社化
オープンハウスグループは16日、三栄建築設計に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。創業者で元社長の小池信三氏らが保有する64.21%の株式についてはTOBに応募することで合意。買付代金は最大429億6458万円。三栄建築設計をめぐっては小池氏による暴力団幹部への金銭供与問題で6月、都公安委員会から「暴排勧告」を受けるなど、上場企業としての信頼性が揺らぐ事態に陥っている。小池氏の経営への影響力を排除し、経営の正常化につなげる。三栄建築設計はTOBに賛同意見を表明した。
買付価格は1株につき2025円で、TOB公表前日の終値1716円に18.01%のプレミアムを加えた。買付予定数は2121万7079株。下限は所有割合66.67%にあたる1414万4700株。TOBが成立すれば、三栄建築設計は東証プライム市場への上場が廃止となる。
買付期間は8月17日~9月28日の30営業日。決済の開始日は10月5日。公開買付代理人はSMBC日興証券。
三栄建築設計は1993年に小池氏が創業し、戸建て分譲住宅の施工・販売を主力事業(年間約1500棟を供給)とする。マンションやホテルなどの不動産開発事業も手がけ、米国でも事業を展開する。傘下に上場子会社のメルディアDCを持つ。小池氏は2022年11月、「一身上の都合」を理由に社長を辞任していた。
警視庁は2022年9月、指定暴力団系の組幹部への便宜供与があったとし小池氏に対する会社法違反(特別背任)の容疑で三栄建築設計を家宅捜索。さらに今年6月、同社は都公安委が暴排条例に基づく勧告を受けた。同社への金融機関の融資姿勢が慎重になるなど、取引先との関係に悪影響が生じる中、信用力の回復が急務になっていた。
オープンハウスグループは首都圏を中心とする戸建て分譲住宅の大手。三栄建築設計の経営の正常化を実現し、事業上のさまざまな相乗効果を見込む。