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M&Aトピックス
- 2024/05/10
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ジャパンフーズ<2599>、丸紅系投資会社アイ・シグマ・キャピタルによるTOBで株式を非公開化
ジャパンフーズは10日、丸紅傘下の投資会社であるアイ・シグマ・キャピタル(東京都千代田区)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。アイ・シグマは筆頭株主である伊藤忠商事の所有分を除く63%余りの株式をTOBで取得する。買付代金は約61億円。ジャパンフーズは飲料製造受託事業を中核とするが、国内飲料需要の伸び悩みや原材料費・燃料費の高騰、大手飲料メーカーによる内製化の動きといった外部環境の変化に柔軟に対応し、中長期な企業価値を高めるには非公開化が望ましいと判断した。
TOB主体はアイ・シグマ・キャピタルが設立した買収目的会社のJAFホールディングス(東京都千代田区)。ジャパンフーズ株の買付価格は1株につき1994円で、TOB公表前日の終値1399円に42.53%のプレミアムを加えた。
ジャパンフーズはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証スタンダード市場への上場は廃止となる見通し。
買付予定数は306万7178株。下限は所有割合30.27%にあたる145万9800株。買付期間は5月13日~6月21日の30営業日。決済の開始日は6月27日。公開買付代理人はSMBC日興証券。
ジャパンフーズの筆頭株主である伊藤忠は所有する36.39%の株式(間接所有を含む)についてTOBに応募しない。TOB成立後、ジャパンフーズが自己株取得を実施し、伊藤忠から全株式を約28億5000万円(1株1626円)で買い取る。
ジャパンフーズはペプシコーラの国内ボトラー(瓶詰め業者)だった日本飲料の製造部門を前身に、伊藤忠の子会社として1976年に設立。2000年に株式を店頭登録し、2003年に東証2部に上場。2005年に東証1部に昇格した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。千葉県長柄町に本社工場を持ち、清涼飲料、酒類飲料など各種飲料の製造受託を幅広く手がけている。