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M&Aトピックス
- 2024/09/19
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エムスリー<2413>、病院・介護施設向け生活用品レンタルのエラン<6099>にTOBで子会社化
エムスリーは19日、病院・介護施設向け生活用品レンタルのエランに対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。最大で株式の55%を取得し、子会社化する。買付代金は346億円。エムスリーは医療情報サービス大手で、病院を主要顧客とする。一方、エランは病院に加えて介護施設にもサービスを提供する。両社の顧客基盤やサービスを組み合わせ、事業領域の拡充や新規事業の創出を目指す。エランの東証プライム市場への上場は維持される。
エラン株の買付価格は1株につき1040円で、TOB公表前日の終値839円に23.96%のプレミアムを加えた。買付予定数は3332万9453株。下限は所有割合50.1%にあたる3036万200株。エランの会長・CEO(最高経営責任者)で筆頭株主の櫻井英治氏、第2位株主で元専務の中島信弘氏をはじめ、複数の大株主が所有する合計50.1%の株式についてTOBへの応募で合意しており、TOBの成立が事実上確定している。
エランはTOBに賛同し、応募するかは株主の判断に委ねることを決めた。
買付期間は9月20日~10月21日までの20営業日。決済の開始日は10月28日。公開買付代理人はみずほ証券。
エランは1995年に寝具販売を目的に設立。2003年に、入院患者や介護施設の入所者に衣類・タオル類などの日常生活用品をレンタルする「CS(ケア・サポート)セット」を立ち上げ、主力事業に育てた。2023年12月期の売上高は414億円。2014年に東証マザーズ市場に上場し、翌15年に東証1部に昇格した(2022年4月に東証プライム市場に移行)。
エムスリーは昨年末から今年初めにかけて、福利厚生代行大手のベネフィット・ワンの子会社化を目的にTOBを実施したが、対抗TOBに踏み切った第一生命ホールディングスに敗れた。