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M&Aトピックス
- 2024/11/07
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KDDI<9433>、サイバーセキュリティー事業のラック<3857>をTOBで子会社化
KDDIは7日、サイバーセキュリティーとシステム構築・運用を主力とするラックに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。KDDIは株式31.59%を所有するラックの筆頭株主。AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)時代に対応したサイバーセキュリティー事業を強化するため、両社の経営資源を集約する。買付代金は245億7300万円。11月下旬をめどに買い付けを始める。
買付価格は1160円で、TOB公表前日の終値742円に56.33%のプレミアムを加えた。買付予定数は2118万4250株。下限は所有割合34.42%にあたる1065万9600株。第2位株主の野村総合研究所は所有する10.11%をTOBに応募する予定。
ラックはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証スタンダード市場への上場は廃止となる。
ラックは2007年、旧ラックとエー・アンド・アイシステムの経営統合に伴い、ラックホールディングスとして発足した。2012年に現社名に変更。この間、2009年にジャスダック市場に上場した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。
KDDIは2007年、当時のラックホールディングスと資本提携。セキュリティー市場の開拓を本格化し、両社で営業連携や商品開発を進めてきた。2013年、30%超に持ち株比率を高めていた。