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M&Aトピックス
- 2025/02/07
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エア・ウォーター<4088>、上場子会社でガーゼなど医療用衛生材料大手の川本産業<3604>をTOBで完全子会社化
エア・ウォーターは川本産業を取り巻く事業環境が厳しさを増す中、完全子会社化によってグループ内シナジー(相乗効果)の早期かつ着実な実現を目指す必要があると判断した。
川本産業においてはメディカル事業でコロナ禍の収束で衛生材料、感染管理製品の需要減少が予想され、もう柱であるコンシューマー事業でも介護市場の拡大が見込まれる一方で物流費高騰などに直面しており、グループ内で一体感のある取り組みを推進する。
エア・ウォーターは現在、川本産業の株式50.1%を所有。残る株式をTOB(株式公開買い付け)を通じて取得する。
買付価格は1株につき1200円。TOB公表前日の終値881円に36.21%のプレミアムを加えた。買付予定数は289万1920株。下限は所有割合16.57%にあたる96万100株。買付代金は最大約34億7000万円。
買付期間は2月10日~4月3日の36営業日。決済の開始日は4月9日。公開買付代理人はSMBC日興証券。
川本産業はTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証スタンダード市場への上場は廃止となる。
川本産業は1914年に医療・衛生材料製造を目的に創業した後、1931年に川本新之助商店として設立。川本繃帯材料への社名変更を経て1996年に現在の川本産業に改めた。
2001年に大証2部に上場。2003年には東証2部に上場した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。エア・ウォーターは2016年にTOBで50.1%を取得し、同社を子会社化していた。