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M&Aトピックス
- 2025/04/11
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麻生グループのASNFホールディングス、耐火物メーカーのヨータイ<5357>にTOB
セメント製造や医療関連などの事業を手がける麻生(福岡県飯塚市)子会社のASNFホールディングス(東京都千代田区)は、耐火物メーカーのヨータイからの要請を受け、同社の大株主らが保有する株式33.3%超をTOB(株式公開買い付け)により取得し筆頭株主となる。ヨータイは鉄鋼、非鉄金属、セメント、ガラスなどの製造工程で使用される耐火物の製造販売を手がけるが、中長期的な成長に向けて安定的に株式を保有してくれるパートナーを探していた。麻生グループは、セメント事業の強化や耐火物の安定的な供給確保が可能になると判断した。
買付価格は1株につき1810円。TOB公表前営業日の終値1687円に7.29%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限は所有割合35.44%にあたる653万1334株、下限は同33.33%にあたる614万3192株。買付代金は最大118億2000万円。ヨータイの東証プライム市場への上場は維持される。
買付期間は2025年4月14日から5月14日までの20営業日。決済の開始日は5月21日。公開買付代理人はSMBC日興証券。
ヨータイの第2位株主のUGSアセットマネジメント(東京都港区)、第3位のキャピタルギャラリー(同)、第4位のキャピタル・マネジメント(同)の3者は保有する合計22.37%をTOBに応募することで合意している。筆頭株主の住友大阪セメントは、公開買付期間最終日の12時時点で応募が買付予定数の下限に満たない場合には一部株式を応募する予定。
ヨータイはTOBに賛同しているが、買付価格については意見を留保し、TOBに応募するかについては株主に判断を委ねるとした。
ヨータイは1936年、耐火煉瓦製造を目的に大阪窯業耐火煉瓦として設立。1987年に現社名に改めた。1949年に大阪証券取引所に上場し、2013年から東証1部(2022年4月に東証プライム市場に移行)。